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薪ストーブは、その温もりと炎の揺らぎによって、多くの人々に愛されています。
しかし、愛用者の中には「煙の問題」に頭を悩ませている方も少なくありません。
特に、密閉性の高い現代の住宅では、煙の排出が室内の空気質を悪化させる原因となりがちです。
このような悩みに対して、ラックの薪ストーブが画期的な解決策を提案します。
薪ストーブから煙が多く出る現象は、主に薪の水分が多いことと、完全燃焼ができていないことに起因します。
薪に含まれる水分が多いと、燃焼過程でこの水分が蒸発します。水分を蒸発させるためには熱が必要であり、その結果、燃焼によって生じる熱の一部がこの過程に消費され、熱効率が低下します。
蒸発した水蒸気は、未燃焼の微粒子やガスと混ざり合って煙となり、煙道を通じて外へ排出されます。特に水分が多い薪を使用すると、この現象が顕著になり、煙の量が増えることになります。
燃焼器具が適切な酸素供給や温度を確保できない場合、薪内の炭素が完全に酸化されず、一酸化炭素(CO)などの未燃焼ガスが生成されます。これらのガスは煙として排出され、環境への影響や健康リスクを引き起こす可能性があります。
未燃焼ガスは、煙突内部に煤(すす)を形成しやすく、これが煙道の汚染や詰まりの原因となります。煙道が汚染されると、煙の流れが悪くなり、さらに煙の排出が悪化する悪循環に陥ることがあります。
これらの問題を防ぐためには、薪は十分に乾燥させたものを使用し、燃焼器具は定期的にメンテナンスを行い、完全燃焼を促す設計のものを選ぶことが重要です。また、燃焼中は適切な酸素供給が確保されるようにし、煙道は定期的に清掃して、煤の蓄積を防ぎます。これにより、煙の発生を抑え、よりクリーンで効率的な暖房を実現することができます。
薪ストーブで無煙燃焼を実現するためには、いくつかの工夫が必要です。
燃焼室と排煙部が同径であるという設計は、無煙燃焼を促しますが、この設計には暖かさが不足する、薪のサイズが限定される、燃焼器としての機能が十分でないというデメリットが存在します。
市販の多くの薪ストーブでは、燃焼室が広く設計されている一方で、排煙部が狭いため、不完全燃焼による煙が発生しやすい状態になっています。
不完全燃焼による煙の問題を解決するためには、次のような対策が考えられます。
燃焼室内の気圧(吸圧)と排煙部の気圧(排圧)を同等に保つことで、燃焼効率を高め、煙の発生を抑制します。
煙突を壁出しにする場合は、室内での煙突の立ち上がりを横引きの長さの2倍以上にすることが推奨されます。これにより、煙がスムーズに排出されやすくなります。
煙突を屋根から直接出す設計にすることも、煙の排出効率を高める有効な方法です。この場合、周囲の風圧帯を避けるような配置を心がけることが重要です。
これらの対策により、煙の発生を減らしつつ、薪ストーブの暖かさを維持することが可能になります。また、薪の選定においては、含水率が低い乾燥した薪を使用することで、燃焼効率を向上させることができます。
これらの工夫を施すことで、薪ストーブの利便性と環境への配慮を両立させることができるでしょう。
煙の出てしまう薪ストーブの構造
煙の少ない薪ストーブの構造
ラック社が開発した「ELDA」は、煙を出さない無煙燃焼を実現する薪ストーブの新しいブランドです。
この革新的なストーブは、排圧と吸圧を同じにする設計により、効率的な放熱と暖かさを提供します。
ELDAには、J型ロケット、U型ヒートライザー、K型ヒートライザーの3つのモデルがあり、それぞれが異なる用途と特性を持っています。
J型ロケットモデルは、かまど用途に特化しており、高い燃焼効率を実現します。
このモデルは、小さな空間での使用や料理をする際に最適な選択肢です。独特の燃焼方式により、少ない薪で高い熱を生み出すことができます。
U型ヒートライザーモデルは、吸気部から排煙部までがU字型に設計されたヒートライザーを採用しています。
この設計により、ストーブ全体が効率的に熱を吸収し、高い放熱効果を実現します。
リビングや大きな部屋の暖房に適しており、快適な室温を長時間維持することができます。
T型ヒートライザーモデルは、吸気部から燃焼室で一旦T字で炎が周りストーブ全体が温まるよう設計されたヒートライザーです。
この設計により、ストーブ全体が効率的に熱を吸収し、高い放熱効果を実現します。
部屋の中心に設置し全体を温めるストーブです。住宅より大き気なリビングや施設エントランスやロビーやホールなど大きなスペースの暖房に適しており、インテリアとしても成り立つ美しい存在感があります。
K型ヒートライザーモデルは、吸気部から排煙部までのヒートライザーが上昇型になっており、究極の完全燃焼と暖かさを提供します。
このモデルは、煙をほとんど出さずに最大限の熱効率を実現するために設計されています。
冬の厳しい寒さに対しても、室内を効率的かつ快適に暖めることができます。
「ELDA」シリーズは、環境への配慮と使用者の快適性を両立させた、当社の技術力の集大成です。
無煙燃焼を実現し、さまざまなライフスタイルに対応できるように設計されたこれらのモデルは、薪ストーブの新たな可能性を切り開いています。